島名:かのみ(桑の実)
山の中に多く自生しているクワ、懐かしい人も多いのではないでしょうか。
黒紫色に熟すと甘くて美味しいですよね。
島では畑の周りに植えて風防止、海からの塩害防止等に役立てていました。
反物の黄八丈織りで有名なこの島だけに昔は養蚕も盛んに行われていて、
副業的にお蚕(かいこ)様を各家で育てていました。
お蚕様のエサになる桑の葉を我が家でも山から大量に摘んできたものです。
まだサッシ戸、ガラス戸のない時代、
雨戸だけの家の中はいつも真っ暗でした。
暗い部屋で幾重にも重ねた棚に桑の葉を敷き詰め、
葉っぱの上で大量のお蚕様がうごめいていました。(;´∀`)
ガサガサ‥ガサガサ‥ガサガサ‥ガサガサ‥・・・
ムシャムシャ‥ムシャムシャ‥ムシャムシャ‥・・・
お蚕様から生糸を取り出す工程はその後見たことありません。(;^ω^)
とにかく、手に取るとムニョムニョしたお蚕様でした(≧▽≦)
いつの頃か、すっかりその姿を見なくなりました。
近年は秋に、桑の葉に白い蛾が大量に産卵をして蜘蛛の巣を張り、
その中で育った毛虫が春先から風に乗ってあちこち飛んで、
野菜や花に被害をもたらせています。
その毛虫、今、マックスで大きく育っています(゚Д゚;)!amari-sasaranaikedo?
山の中では産卵期に桑の木に薬剤散布をしていたこともありました。
我が家の庭にも桑の木が勝手に1本あって、
バサバサ生い茂る葉っぱに手を焼いています。
根元から切ってもらいましたが、
あっという間にわき枝が伸びてすぐに大きく成長してしまいました(゚Д゚;)!
かのみは食べたいけど・・桑の木は…irimasen…(*´Д`)
※※(注意点)
ところで…
このかのみ、生食で食べられますが、
甘いだけに自然界の中ではいろいろな虫が寄ってきて卵を産み付けるので、
小さな幼虫が実の中に潜んでいます。(゚Д゚;)
塩水にしばらく漬け込んでおくと白い幼虫が浮き上がってくるので、
これらをしっかりと取り除いてから食べるようにしています。
時おり採ったその場で口に入れる人がいますがそれは絶対にやめましょう。
時期を微妙にずれ込ませて同じように山の中で採れる、
あびの実(木いちご)、ようも(ヤマモモ)にも同じことが言えますね。
正式な食べ方と言えるかわかりませんが島の人の多くは昔からそうしています。
たくさんの量が採れたら煮詰めてジャムにしてもいいですね。(^^♪